抽象的かつグラフィカルなフリーハンド・ペインティングにより、世界的にも名を知られるアーティスト、KAMI。2005年「X-COLOR」(水戸芸術館)、07年「GRAFFITI GONE GLOBAL」(Ginza Tropical, Miami)などグループ展への参加や、アーティストSASUとの共同プロジェクトHITOTZUKIとしての制作など、積極的に創作活動を続けている彼だが、単独での個展は2001年以来、実に7年振りのものとなった。
 
タイトルの「The resurrection」は「再生」や「復活」を意味する言葉で、KAMIの作品中にたびたび登場するテーマ“繰り返し”を象徴している。壁画を含む大型作品を中心に、全て作りおろしによる作品で構成された本展では、作家が日常生活でインスピレーションを受けた写真や、今までの作品制作風景を編集したオリジナル映像も上映された。立体感を伴う作品構成とスケール感などから心地よい迫力を感じると同時に、全体を通して優しさ、温かさ、強さといった多様のポジティヴな感情を受けることのできる内容となっていた。
 
「まだ見ぬ先に向かって、進歩への一歩をイメージする、全ては自分次第で、全ては可能だと、そして回し続ける。自分にとって繰り返しの意味は透明の螺旋階段を上っているような気分だ。真上からの視点だと回転の繰り返しに見えるが、横からの視点だと周を増すごとに上へ向かっていく。それを継続して進む自分自身が、“生きる”という長い螺旋階段を上っている自分を反映していると思っている」という、本展に対する作家自身のコメントにも、強く深いモチベーションを感じることができる。
 
 
The resurrection
日時:4月1日(火)〜4月13日(日)
会場:ギャラリーPOINT
   東京都渋谷区恵比寿西1-4-7
TEL:03 5428 5179
www.point-of-view.jp
www.hitotzuki.com
 
Photo by © sheep photo
 
 
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